気密測定とは、住宅の隙間の量を計測する検査のことです。
屋内と屋外の気圧差を計算することによって測定を行います。
隙間の少ない住宅では、流入してくる外気が少ないので、気圧差が大きく、気密性が高いということになります。逆に、隙間の多い住宅では、隙間から多くの外気が建物内に流入して、屋内と屋外の気圧の差があまり生じず、気密性が低いということになります。
①冷暖房熱費の削減
隙間から室内の快適な空気が外部に逃げるのを防ぐことができる為、短時間のエアコン稼動で暖かい部屋は暖かいまま、冷房された部屋は涼しいままの状態が長く持続できます。
②外部の湿気(過乾燥空気)の侵入防止
梅雨時の湿度の高い空気や、真冬の過剰乾燥した空気、真夏の熱風などの不快な空気の進入を防ぎ、カビやウィルスの繁殖を防ぎ、快適な室内を保ちます。
③結露の防止
室内の温度が外気温の影響を受けにくいので、室内だけでなく壁内の結露も抑制します。
④計画換気の確立
汚れた空気の「排出口」と、新鮮な空気の「取入口」以外の余計な隙間が無くなるので、換気経路が乱れずに効率良く換気を行う事ができます。
気密測定には、それなりの専門知識が必要となります。
気密測定技能者による測定結果は、「JIS A2201 送風機による住宅等の気密性能試験方法」に則ったものであり、構法の認定や気密性能評価を得る際に必要とされる場合、公的機関の測定と同等のものとして評価され、また、この測定方法は住宅建設の工程管理や施主の方への性能証明としても活用されています。
■一般財団法人「建築環境・省エネルギー機構」
http://www.ibec.or.jp/index.html
http://www.ibec.or.jp/kousyu/kimitsu24.html
■財団による「気密測定技能者養成講習」
『気密測定技能者』となるには、気密測定技能者養成講習の受講と試験に合格し、登録(事業所と登録者)を行うことが必要となります。